あまり聞かない病気

カプセルと薬のビン

普段私達が耳にすることがない病気「脳動静脈奇形」は、脳の内部や表面、硬膜など様々なところに出来ます。この病気は先天性、つまり生まれつきのものであり、胎児の時に動脈と静脈が上手く形成されず、異常な形の動脈と静脈がひとかたまりになってしまっている状態を指します。本来であれば、胎児の時に動脈、静脈、そして毛細管に分かれるはずの血管が何らかの原因で一緒になってしまい、脳の様々な部分でかたまりとなってしまうのです。脳動静脈奇形の原因は未だ解明されておらず、年齢とともにかたまりが大きくなっていくのが特徴です。また、動脈と静脈が直接つながっているため、脳を流れる血液の量に偏りが生じます。血管の壁も薄く、脳出血やくも膜下出血を引き起こすこともあります。

脳動静脈奇形は、様々な形で症状が現れます。頭痛や吐き気、嘔吐などがその典型ですが、最も多く発生するのが「脳内出血」です。脳動静脈奇形の血管は、通常の血管に比べて壁が薄く、破れやすいのが特徴です。そのため、脳出血やくも膜下出血を引き起こしやすく、体の麻痺や言語障害、視野障害、感覚障害など、様々な後遺症を引き起こします。また、神経疾患の一種である「てんかん」も引き起こしやすくなります。てんかんとは、脳の働きに異常をきたすことで起こる発作で、手や足が突然つっぱったり、口から泡を吹く意識不明に陥るなどの症状が出ます。その他にも、脳動静脈奇形によって血管が破裂する「くも膜下出血」が起こることもあります。